2年前期成績発表

 会計士試験非受験生は大方、就活を終えた頃だろう。就職先等についてはこのブログの方針でもお伝えしたように書かないこととする。数日前に会計士論文式試験や当大学院入試があったようで、受験生の方々にはお疲れ様と言いたい。大体○割取れたら合格できるよとアドバイスしたいが、私は入試の成績開示を行っていないためどれほど取れたのかは正確に分からない。というかその制度があるのかも分からない。覚えていたら、今度登校したときに事務に聞いてみようと思う。

 

 では、前期の成績を書く。私は今期に5科目を受講した。そのうち、秀は1科目、優は3科目、良は1科目であった。今期は私事で少し忙しかったこともあり、この成績よりも悪いと予想していたので満足している。今回は具体的に各科目ごとにダイジェストも兼ねて見ていこう。

 

・財務諸表論Ⅲ(優)。これは、資産負債アプローチ、時価会計、国際会計等について、班別に発表してこれらテーマの中から自分の好きなテーマを選び(自分が発表したテーマでも良い)、レポートとして内容を詳しく書く。そのレポートだけが評価対象となる。私は知識に乏しかったので、ある論文に沿う形でレポートを書いた。後から考えると、論理に粗があったような気がしたが、細かいところは見られていないのか、良い成績を戴いた。私は5頁記述したが、本レポートは詳しく説明することに主眼を置いているため、最も良い成績を貰うためには、上記テーマを複数にわたって跨るか、枚数として10頁程度書くと達成するのかもしれない。

 

・監査基準論(優)。2回目のレポート発表は、自分で調べてきた企業のKAMの内容と、1つ付け加えるとしたら何を書くかというもの。これを3分で発表しなければならなかった。普段の授業では監基報を発表する時に制限時間を超過しても何も言われないが、レポート発表日は受講者全員が発表するため、超過が連続すると次の授業に迷惑がかかることから、時間管理は厳格に行われた。私は3分の時間内に収めることはできたものの、課題の2つ目を「追加のKAMを記載しろ」と読むべきところを、「追加のKAMの内容を説明しろ」と読み違えてしまったため、減点となってしまった。しかし、普段の授業内での発言加点と、中間レポート発表の点数を加味した結果、優を戴いた。私は上述の理由で良だと思っていたのでうれしい。

 

税務会計論Ⅲ(良)。所得税の授業であり、試験は税法能力検定3級→2級→旧1級レベルの3回行われる。途中で、院生や他大学の先生の研究発表とそれに関する感想レポートの提出も要求される。受講者の負担は重くない。私は単位は出ているであろうが、3級レベルの試験回から既に危なかったので成績は良か可くらいだと思っていた。良い方を付けられたので満足である。

 

税務会計論Ⅳ(秀)。本授業は、国税不服審判所の裁決例を発表して、少し議論するというもの。裁決結果を読み込むときに結構な労力を要するが、それ以外はディスカッションなので、全体として見ると負担の軽い授業であり、先生が変わらない限り勉強で忙しい会計士受験生にもおすすめの科目である。成績もご覧の通りディスカッション中心の授業であるため、試験中心の授業よりも高く出る傾向にあり、成績を重視する人にとってもおすすめである。裁決例を発表する回数は受講生の数に左右されるが、今回は5名いたので2回発表する人と3回発表する人に分かれた。その点において、監査基準論と同じか少し軽い程度の負担感であった。

 

・企業法Ⅲ(優)。本授業は金融商品取引法の授業であったが、中間レポートがサステナビリティ開示、期末レポートが金商法の開示規制違反、と評価範囲は授業内容の一部であったため、授業全部を理解する必要は無かった。もし、授業範囲全てを試験する評価方法であれば、もっと成績は低かったと思えるくらい授業内容は難しかった。レポートは、財務諸表論Ⅲと正反対の方向性で、参考文献も含めて2枚以内にまとめろというものであった。これはこれで難しかったが、負担の度合いとしてはやはり軽いものであった。税務会計論Ⅳや会計基準論と同様に本授業も実務家教員なので、任期が切れない限りこの形態が変わらないと思うため、その限りにおいてはおすすめの授業である。